データ活用をする上で抑えるべき6つのポイント④データの管理と信頼性の担保

前回の記事では、データ活用を推進する上で抑えておきたいポイントをご紹介しました。

データ活用をすることでデータの分析速度と精度を上げて、事業を強化できます。一方で、データの攻めの扱いだけではなく、守りも同じぐらい重要です。

データにおける守りとは、データの品質とセキュリティを指します。つまり、データの正確性、一貫性、セキュリティやプライバシー保護への配慮、データの可用性を確保するインフラ構築を整備することが求められます。

当記事では、データ活用をする上で避けて通れない、データの管理と信頼性で抑えておくべきポイントをご紹介します。

なお、この記事は「データ活用を成功させるために抑えるべき6つのポイント」というコンテンツの4つ目の記事で、当コンテンツは以下の記事で構成されています。

  1. データに対するビジョンとアプローチ
  2. データを活用する文化の醸成
  3. 現在の業務とデータ活用の融合
  4. データの管理と信頼性の担保
  5. データ活用に必要な技術的な基盤を整える
  6. ロードマップ

 

データの管理と信頼性の担保

データの管理と信頼性の担保

データの管理と信頼性、という言葉には4つの側面があります。以下で一つずつ解説するので、それぞれ内容を確認し、実用的なデータ分析ができる環境設定を進めましょう。

  • データ品質と正確性の担保
  • データガバナンスとっ管理体制の整備
  • セキュリティとプライバシーの保護
  • データの可用性と一貫性の保証

 

データ可用性と一貫性の保証

データ活用には、品質と正確性を担保するための継続的な管理が不可欠で、それが信頼性と意思決定の精度を支えます。

ここで特に重要になるのは、データの品質のKPI設定とクレンジング活動、そして技術メタデータの管理です。

データ品質を維持するには、KPIを設定して定期的にデータを評価し、重複削除や欠損補完、形式統一など(=クレンジング)で改善を図ることが重要です。これにより、不正確なデータによるリスクを軽減し、進捗も定量的に把握できます。

また、メタデータを管理してデータの属性や出所を明確にすることで、透明性が高まり、部門間の混乱を防げます。整備されたメタデータはデータの再利用や共有にも役立ちます。

データ品質と正確性の担保は、データ戦略の成功を支える基盤であり、不正確なデータは信頼を損ね、活用の妨げとなります。そのため、KPI設定やデータクレンジング、メタデータ管理を組織全体で継続的に実施し、信頼性の高いデータ環境を構築することが重要です。

データガバナンスとっ管理体制の整備

データガバナンスは、組織全体で一貫性を持ってデータを管理し、適切に活用するための重要な枠組みです。この取り組みによって、データの信頼性と透明性が向上し、組織全体で統一的なデータ活用が可能になります。
特に重要なポイントとして、以下の4つがあります。

まず、ガバナンス領域の明確化と一貫性のある管理です。データの適用範囲を明確にし、統一的なルールを適用することで、データの誤用や混乱を防ぎ、部門間でのデータ共有を円滑にします。売上データのフォーマットや保存場所を統一することで、分析結果の不整合を防ぐ具体例が挙げられます。

次に、データ変更の追跡と透明性の確保が挙げられます。変更履歴や移動状況を追跡する仕組みを構築することで、不正やミスを検出しやすくなり、信頼性が強化されます。

また、オーナーシップの明確化と定期レビューも重要です。責任者を特定し、定期的に運用状況を確認することで、問題発生時の対応が迅速になり、データ活用の停滞を防ぎます。

最後に、共通用語とデータ辞書の運用があります。統一された用語を定義しデータ辞書を活用することで、部門間でのデータ共有や協力を促進します。

これらの取り組みを通じて、データガバナンスと管理体制を整備することが、組織全体での一貫性と透明性を保ちながらデータを活用するための基盤となります。

セキュリティとプライバシーの保護

セキュリティとプライバシーの保護は、データ活用を安心して進めるための基盤となる重要な取り組みです。

ここで特に重要なのは、プライバシー保護と規制遵守、アクセス制御とセキュリティ対策、コンプライアンスチェックと承認プロセスの強化です。

まず、プライバシー保護と規制遵守では、個人情報保護法や業界固有の規制に対応することが求められます。これにより、法的リスクを回避しつつ、企業の信用と顧客データの適切な利用が実現します。

次に、アクセス制御や暗号化、多要素認証といったセキュリティ対策を導入することで、不正アクセスやデータ流出のリスクを低減できます。社員の役職や部門に応じたアクセス権限の管理が効果的です。

また、新しいデータ取得時には、コンプライアンスチェックや承認プロセスを徹底することが不可欠です。これにより、違法または不正なデータ取得を防ぎ、透明性を確保できます。

これらの対策を組織全体で標準化し、継続的に強化することで、リスクを最小限に抑えながらデータ活用を拡大できる環境を整備できます。

データの可用性と一貫性の保証

データ活用を効率的かつ効果的に行うためには、データの可用性と一貫性を確保する取り組みが不可欠です。これにより、必要な時に必要な形でデータを活用できる環境が整い、分析結果の信頼性向上や迅速な意思決定を実現できます。

ここで重要なのは、データリポジトリの管理、データの整合性と可用性の維持、迅速なデータアクセス環境の構築の3点です。

データリポジトリを適切に管理することで、データの一元化とアクセス性が向上します。これにより、データの重複や断片化を防ぎ、部門間でのスムーズなデータ共有を実現します。また、整合性を保つことで分析精度が向上し、業務効率が高まります。

さらに、データ検索や取得を容易にする仕組みを整えることで、リアルタイム分析や即時の意思決定が求められる場面で大きな効果を発揮します。

データ可用性と一貫性の保証は、日常業務でのスムーズなデータ活用を支える基盤です。一元的なリポジトリ管理や整合性の維持を徹底することで、信頼性と効率性を高める環境を構築できます。これらの取り組みを標準化することで、データドリブンな文化をさらに強固なものにすることが可能です。

ここまで、データの管理と信頼性についてご紹介しました。

データ管理と信頼性という言葉は一見難しく感じるかもしれませんが、これはつまり「データを、分析に向いてる形で、大事に保管しよう」ということです。

分析しやすいような形式で、セキュリティレベルを高く保管することで、安心して分析し、正確なインサイトを抽出できます。

さて、次のページでは、データ活用に必要な基盤をご紹介します。このページでは、データ活用を行う上で必要なサービスや製品を具体的にご紹介します。

現在、データ活用をするための方法やツール・サービスはたくさんあります。ここでカギとなるのが、AIの活用です。

次のページでご紹介しますが、データ活用とAIは、切っても切り離せない関係にあります。そのため、データを活用するのであれば、AIもあわせて活用することになるんです。

しかし、AIど真ん中の企業のようにサーバーから準備して、エンジニアを採用して・・・なんてことをしていると、すぐに数億円もの予算が飛んでしまいます。

その点、クラウドプラットフォームを活用すれば、比較的安価にデータのAI分析も可能になります。

できるだけ少ない予算で高度な分析を行いたい方は、次の記事にも目を通してください。

 

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