クラウドERPの懸念を払拭する
デジタル・トランスフォーメーション(DX)への対応も追い風に、企業のクラウド利用が年々進展しています。
総務省が2023年7月4日に公表した「令和5年 情報通信白書」によれば、2022年のクラウドサービス市場規模(売上)⾒込値は、2.2兆円で、前年⽐29.8%増の伸びを示しています。何らかのサービスにクラウドを利用している企業は7割を超え72.2%に達しています。また、45%ほどは全社的に利用しています。
ERPにおいてもクラウドでの利用が進展し、基幹システムの刷新においてクラウドERPの優先度を高めています。「ITR Market View:ERP市場2022」によれば、IaaSは20%前後の高い伸びを維持しており、さらにSaaS市場は27.2%増と高い伸びを示しました。
クラウドERPを採用することのメリットをあらためて上げてみると以下の通りです。
(1)ハードウェアの購入が不要で、短期間で導入できる「導入のし易さ」
(2)時間や場所を問わず、インターネット環境さえあればどこからでも利用できる「利用性」
(3)インフラリソースの柔軟な変更や拡張が容易、バージョンアップなどの「保守性」
(4)災害復旧(Disaster Recovery)に強いなど、BCP対策を実現できる「安全性」
(5)利用した資源・時間の実績に応じて費用が発生する料金で「初期コストが低い」
(6)システムの監視やトラブル対応、バージョンアップの負荷が小さくなり「運用コストが低い」
<クラウドERPへの懸念への考察>
一方、企業がクラウドERP採用において躊躇する点は、以下にあるといわれています。それぞれの懸念点について実態を合わせて記載いたします。
・基幹系システムにクラウドを採用することへの不安に対して
年々、クラウドERPの利用が進んでいる実態を考えれば、この不安は払拭できるのではないでしょうか。
・カスタマイズ性への不安に対して
SaaS版であっても個々のユーザー企業ごとにERP環境が個別に管理されており、他社と混在することなく、自社としてのカスタマイズは維持されるのです。
・クラウド運用におけるノウハウの不足や社内要員リソース面での不安に対して
クラウドERPの採用はインフラ面や運用保守をアウトソーシングしていることにもなり、社内要員のスキル不足や要員不足を補える面があるといえます。
・企業の機密情報が洩れることがないのかとの不安に対して
各種の国際的な標準に則りコンプライアンス認証を取得している堅牢なクラウドシステム基盤で運用されることで、高度なセキュリティが担保されているのです。
このように、クラウドERPへの懸念は考えようによっては、むしろメリットの方が多いともいえるのです。
残念ながらクラウドERPを導入していながら、そのメリットを十分に活かしきれていない企業も見受けられます。本来のクラウドERPの機能が有効に活用されていない以下のような事例が見られます。
・会計機能に別なパッケージが利用されている事例
クラウドERPは全ての取引が自動連携され最終的に会計仕訳として記録されるのですから、この会計への連動のメリットが活かされていないといえます。
・計画機能が十分に利用されていない事例
取引実績データを記録するだけの利用に留まっていて、クラウドERPに保有する計画機能が十分に使用されていない。計画に基づき業務を行い、計画と実績を比較して改善対応する予実管理レベルに至っていない。
・実績で蓄えられたビジネスデータを経営判断に有効に活用されていない事例
折角取引実績データがリアルタイムで蓄えられているにもかかわらず、実績データを分析軸で集計したり、高度なデータ加工による問題点の発見や予測などに活用されていない。
是非、クラウドERP機能を使い切って業務の高度化を進めていただきたいと思っています。
詳細は、ダウンロード資料「クラウドERPの懸念を解消する」(BizAppチャンネルにも掲載)をご参照ください。