ERP導入稟議(2)ー期待効果の試算

前回は、ERP導入の上申に当たり了承されやすい目的の設定が必要であることを記載いたしました。
目的が決まったら、次に、期待効果を試算することが必要になります。
ERPの導入は小さな投資ではありませんので、その投資に見合った効果が見込める必要があります。
最近の傾向では、本番稼働後3年以内に投資が回収できるような計画を立てられる企業が多くなっています。そのためには、年間の効果額がERP導入の投資額のおよそ3分の1を超えることが必要になるわけです。

業務効率化による業務時間削減やシステム運用コストの低減などは、前回も述べましたように効果を試算しやすいものですが、定量効果としてなんらかの試算を行いやすいものとしては以下が具体的にあげられます。

① 業務効率化による作業時間削減
・業務間のデータ自動連携による転記や再入力作業の削減
・強力な照会・検索機能による調査・確認作業の時間軽減
・データの関連付けによる関連情報の確認の容易化による照合作業の時間軽減
・入力データのチェック強化と自動連携によるデータ修正作業の時間軽減

② 在庫削減による在庫関連費用の削減
・在庫を正確に把握し必要最低限の在庫に抑えることによる在庫量の削減
・余分な在庫の発生を抑えることによる不良在庫の削減

③ 帳票削減による紙の軽減・スペース削減
・照会・検索機能の有効利用による社内帳票の削減
・帳票の画面確認やPDF主体化による紙の削減

④ システム運用コストの削減
・システム修正のしやすいパッケージ利用によるシステム変更作業時間の軽減
・SaaSやクラウド利用による運用費用の削減

是非、役員の上申に当たっては、上記を参考にしていただき期待効果を試算することをご検討ください。