Dynamics 365 Business Centralで品質管理機能が利用可能に

業務効率化

Dynamics 365 Business Central(以降、D365BCと略す)に2026年4月に新たに品質管理機能が追加となりました。ERPとしては正直、遅ればせという感じがありますがその分、良く出来ているように思えます。以下で機能の概要を説明いたします。

(1)D365BCの品質管理機能概要
D365BCの品質管理機能には、次の機能があります。
・品質検査指示データを作成し品質検査を実施できます。
  自動での作成、手動での作成のいずれでも作成可能。
  品質検査を行える業務は、次の通り。
     購買、販売返品、倉庫入荷、倉庫移動、移送、製造、組立
・品質検査結果の実績を記録できます。
・品質検査結果のレポートを出力できます。
・不合格の場合の在庫移動などの業務処理につなげられます。

品質検査指示データ生成には、以下の設定が使用されます。
 ① 品質検査テンプレート:品質検査の検査項目と項目ごとの合格条件の設定
 ② 品質検査生成ルール :品質検査データを生成する条件の設定
  ・目的(品質検査を行う業務)を設定
     購買、販売返品、倉庫入荷、倉庫移動、移送、製造、組立から選択
  ・対象テーブル、フィルター(検査条件、品目、属性)の設定
  ・品質検査生成のトリガーの設定
 ③ 品質管理セットアップ:品質検査指示データ生成トリガーの既定値の設定

品質検査指示データ生成の仕組みを図示すると以下の通りです。

では、購買注文のリリースをトリガーにした品質検査の自動生成と生成された品質検査の実施結果の登録までの一連の流れを具体的に見ていきましょう。
購入する品目のサイズに関する品質検査を行うケースで説明いたします。

【品質検査テンプレートの登録】
品質検査テンプレートを登録します。サンプル数量、検査項目と合格条件(合格値)を設定します。サンプルは固定数量、数量率から選択できます。  

【品質検査生成ルールの登録】
「品質検査テンプレート」画面で「品質検査生成ルール」を選択します。

以下の「品質検査生成ルール」の画面が開きます。「条件フィルター」「品目フィルター」「属性フィルター」、生成のトリガーを設定します。これらは「入荷ルールを作成」の選択でアシストにより設定できます。 

上記例は、購買ラインの仕入先番号:V000CC(VCC株式会社)、保管場所:MAIN、品目番号:TEST00 を対象に、購買注文がリリースされた時に生成するものです。 

【購買注文の登録とリリース】
品質検査対象の品目を購入する購買注文を登録しリリースします。品質検査が生成された旨の通知がされます。

【自動生成された品質検査データ】
品質検査対象の品目を購入する購買注文の登録により自動で作成された品質検査は、以下の通りです。

【品質検査の結果登録】
購買により入荷されたら品質検査を行い、その結果を品質検査に登録します。ライン部に検査値を、ヘッダー部に合格数と不合格数を入力します。

検査結果を入力後、ホームタブの「終了」を選択します。その結果、合格の場合は「結果コード」は「PASS」、「結果」は「合格」に、不合格の場合は「FAIL」、「不合格」に、状態は「終了済」に変わります。

【検査結果のレポート出力】
検査結果はレポート出力することができます。レポートとして次の3種類が用意されています。
 ・検査証明書  :検査結果で合格であったことを証明するレポート
・不合格レポート:検査結果で不合格であったことを証明するレポート
・検査レポート :検査結果のレポート

「検査証明書」の出力例は、以下の通りです。(なお、レポート書式は現在、日本語対応中です)

以上で見ていただいたように、品質管理機能は、検査指示データである品質検査データが自動生成される優れた機能です。2026年4月のリリースアップで利用可能となった機能です。

Dynamics 365 Business Centralは、日々、進化しております。ERPの導入をご計画の際は、是非、Dynamics 365 Business Centralをご検討ください。